
自己破産手続きで裁判所に提出する反省文は、免責不許可事由がある場合に提出します。
この反省文は、債務者が裁判官に、どのくらい反省しているかを伝えるためのものです。
反省文に書く内容は?
反省文の内容は、借金をする原因から現在までのこと、これからどのように生活をしていくかを書きます。
このときに、過去のことを素直に正直に書くことが大切です。
自己破産反省文に書く内容
- 最初に借金をした理由(残業カット・仕事を辞めて無収入になった・病気になり無収入になったなど)
- 借金の返済が難しくなった理由(収入が減少・ギャンブルに使った・病気で療養費や医療費に使用など)
- 債権者や家族・知人に迷惑や心配をかけてどう思ったのか
- 自己破産になってしまったことをどう思っているのか(反省の気持ち)
- 今後はどのようにお金の使い方を改善するか(外食をやめて自炊をする・携帯代の見直しなど)
反省文を書く用紙は、原稿用紙やA4用紙を使用します。
縦書き・横書きのどちらでもかまいません。文字は小さく書かず、きれいで読みやすい字を心がけましょう。
できた反省文は、封筒に入れて裁判所に提出します。

裁判官に良い印象を持って欲しくて虚偽を書いてしまうと、後で発覚したときに免責不許可になる可能性もあるため、注意しましょう。
弁護士を代理人にしている場合は、「免責不許可事由がなくても反省文を提出したほうが良い」とアドバイスされることもあります。
反省文の作成例
自己破産の反省文の例
私、破産 丸男は多額の借金を抱えてしまい、返済が出来なくなってしまったことを、深く反省しています。
借金をするきっかけは、残業が無くなったことで大幅に収入が減ったことです。最初は、「20万円位なら返していける」と軽い気持ちで消費者金融から借りました。
ですが、残業がない日々が続きそれまでと変わらぬ生活を続けているうちに、「もう10万円くらいなら借りても大丈夫かも」と少しずつ借金を増やしてしまいました。そして、光熱費の支払いも難しくなり弁護士に相談に行き、自己破産をすることになりました。
返済が難しくなったときに、借金を増やすよりもお金の使い方の見直しをするべきだったと、後悔しています。
お金を貸してくださった、債権者・家族や知人にも迷惑と心配をかけてしまい、大変申し訳ない気持ちでいっぱいです。
これからは、収入にあった生活をするために携帯を格安SIMに変更し自炊をして、外食などに無駄使いしないようにいたします。
今後は、2度と借金をしないように気持ちを引き締め、きちんとした社会人らしい振る舞いを心がけます。
破産 丸男

反省分は、長文で長々と書くよりも、1~2ページ位にまとめることが重要です。何故なら、裁判官は「この人は反省しているのか」が伝わる内容なら良いからです。
長文で反省文を書いて提出すると、裁判官は「この人は言い訳をしたいのか?」という印象になるため、注意しましょう。
どんな反省文が好印象になるの?
反省文の作成は、手書きと決まっていません。ですが、手書きにすることで誠実な気持ちが伝わり好印象をあたえられます。
そして、反省文の長さも短すぎや長すぎにならないように、気を付けましょう。
もしあなたが裁判官だったら、以下のAさん・Bさん・Cさん3人のどの反省文に好印象を持つでしょうか?
Aさん(A4用紙2ページ)
丁寧な手書きの反省文で、素直に借金に対する反省の気持ちや、今後は周囲に迷惑をかけずに節約をがんばっていきたい気持ちが伝わってきた。
Bさん(A4用紙1ページ)
PCで作成した反省文で、簡単に借金したことに関する謝罪と節約を誓った内容で、定形文をコピーしたような短い内容。
Cさん(A4用紙4ページ)
手書きの小さな文字で4枚の反省文、日記のように細かく説明されているのはいいのですが、要点がつかめず「言い訳を書いている部分もあるため、なんとなく反省しているのかな」と感じる内容。
この3人の例では、Aさんの丁寧な手書きの気持ちが伝わる長すぎない反省文に、好印象を持ちませんか?
学校の感想文ではないため、長文なら気持ちが伝わるというものではありません。
反省文を書く上で1番大切なのは、あなたの気持ちを素直に裁判官に伝えることです。
無理をして、難しい言葉使いをしたり細かく説明文を付ける必要はありません。

裁判所から反省文の提出を求められた場合、免責が認められる可能性が高いということなのです。
ですから、読みやすい文字で反省分を書いて、裁判官に好印象を持ってもらいましょう。
今回のまとめ
自己破産手続きで裁判所に反省文を提出するのは、免責不許可事由がある場合がほとんどです。反省文は1~2ページにまとめ、借金を返済できなかったこと・周囲へ迷惑をかけてしまった反省と、今後はどうしていくかを書きましょう。

自己破産手続きを弁護士に依頼している場合は、反省文の書き方のアドバイスや内容の確認をしてもらいましょう。
もし字がきれいじゃなくても、丁寧に書いた文字は読み手に伝わるため、手書きで作成したほうが良いのです。