雨宮先生雨宮先生

任意整理の返済計画は、収入から毎月返済できる金額を計算して、基本的には3年間で完済できるように立てます。

任意整理の返済計画

任意整理の返済計画の立て方

任意整理の返済計画とは、法定利息で再計算しても借金(債務)が残ったときに作成するものです。
債務者(あなた)の収入から生活費を引いて毎月の返済支払額をだして、基本的には3年間で完済する計画をたてます。

雨宮先生雨宮先生

任意整理では、基本的には3年間での完済を条件としています。ですが、弁護士・司法書士が3年以上の返済期間を債権者と交渉して、合意がとれたときは5年間以上での返済もできます。
実際には10年という事例もあります。

無理な返済計画はやめましょう

任意整理で借金が減額されると「借金をきれいさっぱり無くして早く開放されたい!頑張ろう!」と無理に意気込んでしまうものです。

ですが、余裕のない返済計画をするのはやめましょう。なぜなら、慣れない節約をすると、だんだん生活と気持ちに余裕が無くなって、ストレス解消のために無駄遣いしてしまって、返済が困難になる可能性が高くなるからです。

ですので、返済計画の基本は「無理をしないこと」です。

任意整理を行えば、借金の利息が増えることはありません。毎月確実に返済できる金額を計画に盛り込むようにしましょう。

任意整理をした方の収入と返済額の例

それでは実際の返済の例をご紹介します。

Aさん(OL女性 26歳 独身)の月収入は手取りで16万円ボーナスは無し、任意整理前の借金総額は300万円、毎月の返済額は約9万円まで膨らんでいました。

Aさんの生活費の内訳と月収

項目 金額
食費 1.2万円
家賃 5.0万円
光熱・水道 0.9万円
家具・家事用品 0.3万円
服飾費(靴も含む) 0.6万円
保険医療 0.7万円
交通・通信 0.7万円
娯楽費 0万円
その他消費支出 1.1万円
生活費の合計 10.5万円
手取り月収 16万円
毎月残るお金 5.5万円

ご覧の通り、Aさんの月収は16万円ですから、毎月5.5万円を返済することができます。

なのに借金が膨らんで毎月の返済額が9万円になって、食費もギリギリで娯楽費もゼロです。首が回らない状態で悩み続けた末に、債務整理専門の弁護士にお願いして任意整理を行いました。

任意整理前後の借金減額と期間の返済変更

項目 金額 毎月の返済額 返済期間
 任意整理前の借金総額 300万円  9万円 約3年
任意整理後の借金総額 200万円 5.5万円 約3年

任意整理をして法定利率で再計算をしたところ、債務総額は200万円に減らすことが出来ました。

この借金額であれば、毎月5.5万円ずつ返済すれば約3年で完済できます。【200万円÷5.5万円=36回(約36カ月)】

ですが、Aさんは既に食費は毎月1.2万円に削り、娯楽費もゼロで、精神的には限界に近い生活を送っています。このままでは健康を崩してしまう可能性もありますし、そうなると仕事もできなくなって借金返済を続けられない可能性も出てきます。

ですので、実際の返済計画では次のように立てました。

項目 金額
食費 1.8万円
家賃 5.0万円
光熱・水道 0.9万円
家具・家事用品 0.3万円
服飾費(靴も含む) 0.6万円
保険医療 0.7万円
交通・通信 0.7万円
娯楽費 0.6万円
その他消費支出 0.9万円
貯金 1.0万円
生活費と貯金の合計 12.3万円
月収 16万円
毎月の返済額 3.7万円(4年半で完済)

任意整理をする前と同じ生活を続けられれば5.5万円ずつ毎月返済することもできたのですが、実際の返済計画では毎月3.7万円、4年半で完済する返済計画を弁護士と作成しました。

無理をしない返済計画が大事

冒頭でも書きましたが、任意整理後の返済計画は「無理をしないこと」です。

Aさんの生活は限界に来ていましたので、食費を少しだけ上げて栄養状態を良くするようにしました。

また、娯楽費に0.7万円を入れて、友達とランチなどにも出かけられるようになって気分転換が出来るようにしました。

緊急時の出費に備えて、貯金も毎月1万円と少額ですが出来るようにしました。

これなら生活にも精神的にも余裕が生まれてきます。無理のない返済計画と言えるでしょう。

雨宮先生雨宮先生

任意整理の返済計画には、娯楽費という項目があります。この娯楽費は、長い返済期間の間に楽しみがないと我慢ばかりの辛い日々になってしまい、返済が続かなくなる可能性があるために認められた項目です。

新しい返済計画で業者に交渉

新しい返済計画が出来上がったら、消費者金融・ローン会社・貸金業者に弁護士が交渉します。
業者もAさんの生活状況を理解してくれて、毎月3.7万円4年半で完済する返済計画の合意が取れました。

Aさんは毎月9万円の返済が3.7万円になり、生活にも精神的にも余裕が生まれて、無事に4年半で借金を返済できました。

今では「もう2度と借金をしてまで無理な買い物はしない」と決めて、手元にあるお金だけで生活を楽しむことを心がけた生活を送っています。

このように、”収入-生活費=返済可能額×36ケ月”を計算した金額が、3年間で返済可能な金額となります。

ですが、そうして立てた3年の返済計画でも生活がギリギリになる場合は、交渉次第で3年以上の返済計画が認められます。

要は貸金業者や金融業者は「なるべく損をしたくない」ので、無理な返済計画を立てて途中で返済が滞るより、確実に返済できそうな計画を提出してくれる方が好ましいと考えるようです。


今回のまとめ

任意整理の返済計画の立て方は、一括返済または3年間で無理なく返済できる金額で計算をします。

返済計画の計算には、生活費の他に娯楽費も含まれます。この娯楽費は、気持ちに余裕をもって生活するために認められたものです。

雨宮先生雨宮先生

任意整理の返済は無理をせずに、自分の収入にあった返済計画を、債務整理専門の弁護士や司法書士に相談して立てることが大切です。