雨宮先生雨宮先生

自己破産をしても、死亡しない限り年金は受け取る事ができます。
老齢基礎年金・老齢厚生年金、障害基礎年金・遺族年金など公的年金の全ては受け取る権利は守られます。 

年金は差し押さえが禁止されている自由財産

自己破産をしても年金は差し押さえられない

老齢年金(老齢基礎年金・老齢厚生年金)は、どんな理由であっても差し押さえが禁止されている自由財産であると法律で定められ保護されています。
また、年金を貰う権利の譲渡や担保として利用することも禁止されています。

ですので、自己破産をして財産を没収・処分されたとしても、これから受け取る年金は差し押さえられることはありません。

企業年金はどうなる?

企業年金は企業が独自に運営している年金ですが、これについても差し押さえられたりすることはありません。

自己破産後も年金を受け取り続ける権利は残ります。

年金の失権と支給停止について

年金を受け取る権利も失う(失権)したり、停止されることもあります。
例えば老齢基礎年金や老齢厚生年金の需給権利が失権する場合は、本人が死亡するまでと定められています。

そして、支給停止が関係しているのは障害基礎年金遺族基礎年金の場合になります。

例えば障害基礎年金は、障害が回復して障害等級1級~2級から外れれば支給停止になります。ですが、65歳以上で障害から回復して3年間は失権することはありません。再び障害が1級~2級に認定されれば、障害基礎年金受給資格は復活します。

遺族年金の場合は、家庭で父側が死亡して、母と子が同居している場合に受給資格が発生します。将来、子が18歳未満で家を出た場合、母は遺族基礎年金の受給資格を失権して、子に遺族基礎年金の受給資格が移ります。ですが、その子が18市になった年の年度末には子も失権します。

雨宮先生雨宮先生

どのようなケースであれ、自己破産をしたからといて年金が受け取れなくなったりすることは無いのでご安心ください。

既に受け取って貯蓄している年金は没収されるケースがある

受け取り済みの年金は自己破産で没収

ですが注意しなければいけないのは、既に受け取って貯蓄している分の年金は没収されるケースがあることです。

自己破産手続きでは、現金や預貯金は合計99万円以上の部分と、資産価値20万円を超えるものは全て裁判所の管財人に没収され、債権者(お金を貸した側)に平等に返済する原資になります。

もし仮に年金が振り込まれる専用の通帳があって、そこに200万円ほど貯まっていたとします。「この口座には年金しか入っていない」と訴えても、手持ちの現金と口座に入っている金額の合計が99万円を超える部分は、年金であっても没収の対象になります。

雨宮先生雨宮先生

年金であれ、手持ちの現金や銀行に振り込まれてしまえば、裁判所の破産管財人は”普通のお金”としか見ません。

金融業者・貸金業者が差し押さえにきたら?

貸金が年金を差し押さえに来た場合

稀に、厳しい取り立てを行う金融業者や貸金業者が、「返せないのなら年金の振込口座と印鑑を渡せ」「担保に入れろ」と脅すケースがあります。

また、年金を担保にしてお金を貸す(融資する)貸金業者もいるようですが、これは完全な違法行為になります。

弁護士や警察に話して、早めに法的措置を取ってください。

雨宮先生雨宮先生

年金を借金の担保にすることはできません。

今回のまとめ

自己破産をしても、年金の受給資格が無くなる事は絶対にありません。

老齢基礎年金・老齢厚生年金、障害基礎年金・遺族年金など公的年金の受給権利は守られます。

雨宮先生雨宮先生

年金は「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」の条文で書いている憲法第25条に関係している制度です。この権利を侵害される法律はどこにもありません。