雨宮先生雨宮先生

借金を0(ゼロ)にするには、債務整理をして自己破産をするか、借金を減らす任意整理や個人再生(民事再生の個人版)手続きをする方法があります。

借金をゼロにする最終手段は自己破産

借金をゼロにする自己破産

自己破産という言葉は誰でも耳にしたことは有ると思います。
自己破産をして免責が認められれば、一切の借金はゼロに、帳消しになります。

”家も家財も全て差し押さえられて身ぐるみはがされるようなイメージ”をお持ちの方もいらっしゃいますが、実際に自己破産をするとそこまでではありません。

99万円以下の現金と20万円以下の財産は差し押さえられない

自己破産手続きをした場合、まず99万円以下の現金と1つ20万円以下の財産は差し押さえられません。

例えば生活に必要な家財、衣服、テレビや電子レンジ、冷蔵庫、調理器具などは残されます。

差し押さえられるのは、住宅、評価額20万円以上の車、宝石、有価証券、現金と預貯金は合計99万円以上の部分だけになります。住宅が差し押さえになったとしても、自己破産手続きから競売にかけて買い手が見つかるまでは1年から1年半はかかりますので、それまでは住むことができます。もし賃貸住まいの場合は、追い出されたりすることもありません。

会社や勤め先にばれる?

自己破産をしても、基本的には会社や勤め先にばれることはありません。

裁判所側がわざわざ「そちらの社員の〇〇さんは自己破産をしました」と報告をしたりすることはありません。ですが、国が定期的に発行する「官報」には破産者として名前が掲載されます。また、市町村の破産者名簿にも登録がされます、もし社内の人がこれをしっかりチェックしていれば、ばれる可能性はあります。(ですが、そんな会社はほとんどありません)

職業によって資格制限はかかる

ですが問題になるのは、自己破産をすると手続き中の3カ月~半年は職業によっては資格制限がかかってしまうことです。

資格制限がかかる職種は沢山あるのですが、例えば行政書士だった人が自己破産をした場合、自己破産手続き中は資格を利用することができなくなりますので、その間は行政書士の仕事をすることが出来ません。サラリーマンでも、資格を利用している仕事の場合は制限を受ける可能性もあります。

どんな資格や職業が制限されるかは、「自己破産手続き中に制限を受ける職業資格は何がありますか?」のページを参考にしてみてください。

自己破産は家族にばれる?

ちなみに、家族にばれないようにするには、ちょっと難しい問題です。
まず自己破産手続きに関する裁判所からの郵送物は、基本的に全て自宅に届きます。ですが、これは代理人を弁護士に指定すれば、弁護士の元に配達されますので、郵送物でばばれることは回避できます。

ですが、1番問題になるのは、7年から10年間は新しい借金ができないことです。例えばクレジットカードを作ったり、住宅ローンが出来なかったりです。

ブラックリストに登録される

自己破産をすると個人信用情報機関に「破産事故者」として登録されます。いわゆる”ブラックリスト”というものです。これに載ってしまうと、7年から10年は新たに借金をすることができなくなります。

【関連ページ】ブラックリストに載るとどうなる?仕事は続けられますか?

ですので自己破産直後は家族にばれないかもしれませんが、後々に家族から「クレジットカード作って」「住宅ローンを組もう」という話になった場合、これが出来ないわけですから、「どうして?」と問われた時に自己破産していたことがばれてしまう可能性は高くなります。

また、自己破産にあたって家族の収入証明を提出してもらうように要求されることもあります。家族がパートや正社員として働いている場合、会社側から収入証明を発行してもらう必要があります。ここで家族から「どうして必要なの?」と問われるので、ばれる可能性は高くなるでしょう。

これらのデメリットを理解した上で自己破産を利用すれば借金はゼロになる

借金をゼロにする自己破産・個人再生・任意整理

いかがでしょうか?自己破産をしたからといって、”身ぐるみはがされる”ということはありません。もし住宅を持っている場合は処分する必要がありますが、その代わりに借金はゼロにすることが出来ます。

他のデメリット面も考慮して、自己破産をするかを考えられると良いと思います。

もしこれまでを読んで「自己破産はしたくない」と思った場合は、個人再生任意整理という債務整理方法もあります。

個人再生(民事個人再生)とは?

個人再生とは、民事再生の個人版です。簡単に言うと、借金はゼロにはできませんが、財産を処分することなく借金額を5分の1程度に減らすことができます。

例えば500万円のサラ金からの借金を抱えてしまって、さらに住宅ローンも抱えている、返済が出来ないと言った場合、「住宅は売りたくない」と思うでしょう。こういう場合は個人再生を利用すると、住宅はそのままで住宅ローンを減らすことはできませんが、その他の借金を5分の1程度に減らすことができます。

500万円の借金であれば、うまくいけば100万円まで減る事になります。残った借金は利息が発生することもなく、3年をかけて返済していく仕組みです。
ただし、個人再生を利用できる人は定期収入のある人、つまりサラリーマンであることが条件となります。パート・アルバイト・年金暮らしでも大丈夫ですが、無職や個人事業主の場合は利用できません。個人事業主でも、定期収入審査が認められれば利用できることもあります。

また、個人再生でも個人信用情報(ブラックリスト)に載ってしまいますので、7年から10年間は新たな借金をすることができません。こういった点で、家族にばれる可能性もあります。

個人再生について詳しくは「個人再生のメリットとデメリット」で紹介していますので、こちらもご参考にしてみてください。

任意整理とは?

最後に”任意整理”について簡単に説明します。

任意整理の場合、弁護士や司法書士が、貸金業者側と直接「借金をこれくらい減らして、これから発生する利息をカットすれば、返済が続けられますよ」と交渉する手続きです。

具体的にどれくらい借金が減らせるかですが、平均すると2~3割ほどです。場合によっては半分になるケースもあります。残った借金は3~5年をかけて返済していきます。

任意整理の場合は裁判所を介さない直接交渉になりますので、会社にばれるリスクは一切ありません。財産処分の必要もありません。ですが、自己破産や個人再生と同じく、任意整理でも個人信用情報(ブラックリスト)に載ります。

任意整理についてもっと知りたい方は、任意整理のメリットとデメリットは?で詳しく書いていますので、こちらをご参考にしてみてください。

今回のまとめ

借金をゼロにするには、「自己破産」「個人再生」「任意整理」の3つの方法があります。

個人再生や任意整理は、自己破産のように借金を一気にゼロにすることは出来ない方法です。

ですが、何もしないよりは借金をゼロに近づけることは出来ます。困っている場合は手続き依頼を弁護士や司法書士に相談してみてください。

雨宮先生雨宮先生

弁護士や司法書士に相談する場合は、”債務整理や借金問題を専門にしている人”を選ぶようにされると良いでしょう。

借金問題を専門にしていない人に相談してまうと、交渉や手続きの経験不足でスムーズに進まないこともあります。