債務者さんからのご質問

借金の返済が滞るようになってきて、このままいくと生活が成り立たないので自己破産を考えています。ですが、マイホームもあるし家族に影響がないか心配です。

家族に影響があるとしたらどんなものでしょうか?

雨宮先生雨宮先生

自己破産は本人にしか影響しないので、基本的には家族の財産は守られます。ですが、住宅やその他の財産が自己破産者の名義だった場合は差し押さえ・処分されることになります。

自己破産は本人だけにしか適用されない

自己破産の家族への影響

自己破産は、破産申し立てをした本人にしか適用されません。ですので、自己破産者に家族が何人いたとしても、その家族には直接的には何か影響することはありません。

家族の誰かを連帯保証人にしていた場合

ですが、家族の誰かを連帯保証人にしていた場合は、債務者(あなた)が自己破産をするとその借金すべてが連帯保証人である家族に一括請求されることになります。

こうなると、その家族も同時に自己破産をするケースは多い状況です。

自己破産申立者の名義で住宅を持っている場合

もし自己破産申立者の名義(つまり債務者であるあなた)で住宅を持っていたり住宅ローンの支払い中だった場合は、差し押さえられて競売にかけられることになります。

つまり、借金は無くなりますが住宅も失いますので、自己破産後の家族の住まいをどうするかという問題に直面します。

とはいえ、すぐに立ち退く必要は無く、競売にかけられて売れるまでは1年ほどかかります。その間は住み続けることが出来ます。

また、どうしても家を失いたくない場合は、自己破産ではなく”個人再生(民事個人再生)”という債務整理方法を行うことで、”住宅資金貸付債権の特則”を利用して借金を5分の1~10分の1に減らして、なおかつ住宅をそのまま守ることができます。

【関連ページ】

持っている貯金や現金はどうなる?

自己破産をすると、破産申立者の99万円以上の現金や預貯金は全て没収されてしまいます。ですが、これは破産者本人の名義のものに限られますので、他の家族名義の現金・預貯金が没収されることはありません。

だからといって、自己破産直前に破産予定者名義の預貯金を家族に移したりすることは、財産隠しになってまいます。自己破産が認められない原因にもなりますので注意してください。

生活必需品は没収されない

自己破産をしても、生活に必要な衣服、調理道具、1か月分の食糧などは没収されません。また、農業器具、漁師の用具なども差し押さえ対象外です。

没収されるものは、先ほど解説した99万円を超える現金・預貯金のほかに、ひとつ20万円を超える資産価値がある財産です。代表的なものとしては、車・宝石・株券などです。破産者の生命保険解約返類金が20万円を超える場合も差し押さえ対象になります。

雨宮先生雨宮先生

自己破産が影響する範囲は、”あくまで申立者本人だけ”です。基本的には住宅以外、家族に対する影響については大きな心配はいりません。

自己破産後に家族が生活するためのお金の確保が必要

自己破産後の家族の生活費

このように、自己破産をして没収されて生活に関わる大きな物としては、一般的には住宅や車だけです。ですので、家族が生活を送ることでは、賃貸アパートなどに引っ越しをすれば何とかはなります。

ですが大きなポイントは、”自己破産後に生活するためのお金の確保”です。

サラリーマンは何とかなる、でも自営業や経営者は・・

サラリーマンが自己破産をした場合でも、会社をクビになることはほとんどありません。ですので、自己破産後でも毎月の給料は確保されていますので、借金返済が無くなった分余裕も出ますので、その後の生活は普通に送ることができるでしょう。

ですが、自営業者や会社経営者の場合が問題です。この方々の場合は自己破産後に仕事が無くなっていることが多いでしょうから、生活を送る為のお金をどう確保するかを真剣に考える必要があります。

残念ながら、今の日本の制度では自己破産者を援助するための法律は用意されていません。
さらに自己破産をすると、個人信用機関リスト(いわゆるブラックリスト)に破産者として登録されますので、7年~10年間は借金をすることはできません。

闇金は自己破産者を狙い撃ちしてお金を貸そうとしますが、自己破産出来ないから貸すのです。1回手を出すと泥沼にはまりますので止めましょう。

ですので、もし生活が困窮した場合は生活保護を受けることになります。

雨宮先生雨宮先生

生活保護は、一人暮らしの場合は月10万円ほど、3人家族で月20万円程は支給されますので、仕事が見つかるまでは凌ぐことになります。

とはいえ借金がゼロになることは最大のメリット

自己破産で借金がゼロになるメリット

とはいえ、自己破産をすれば借金がゼロになることは最大のメリットです。

自己破産の前は毎日のように貸金業者や銀行から取り立てや督促が続きますし、常にお金が無いので精神的にも余裕がなく、家族にも辛く当たってしまっている状況でしょう。

住むところと生活費の問題さえクリアできれば、その後は新しい生活を始めることができるのです。

雨宮先生雨宮先生

先ほども書きましたが、住宅をどうしても手放したくない場合は、借金問題を専門にしている弁護士に相談して、”個人再生(民事個人再生)”も検討してみましょう。

【関連ページ】個人再生のメリットとデメリット

今回のまとめ

自己破産は申し立てをした本人にしか影響がないので、その家族に直接的な影響はありません。

ですが、破産者名義の住宅に家族が住んでいる場合は引っ越す必要が出てきたり、個人事業主や会社経営者の場合は破産後に生活するためのお金を確保する必要があります。生活が困窮した場合は生活保護を申請することになるでしょう。

もし「どうしても住宅を手放したくない」場合は、自己破産ではなく個人再生(民事個人再生)も検討してみてください。

雨宮先生雨宮先生

住宅を持っている場合は、自己破産よりも個人再生ができるかを検討された方が良いと思います。
個人再生は弁護士に頼るしかありませんので、債務整理専門の弁護士にご相談されることをお勧めします。