債務者さんからのご質問

個人再生を申し立てようと準備していたら、債権者側から強制執行で給料の差し押さえを受けてしまいました。

どのような対策があるでしょうか?

雨宮先生雨宮先生

個人再生の申し立てをすれば、強制執行は中止できます。

個人再生申し立てをすれば強制執行が中止される

個人再生強制執行の中止申し立て

給料を差し押さえられる強制執行をされた場合は、”個人再生”を申し立てることで強制執行の中止をすることができます。

民事再生法では、裁判所側が強制執行の権利行使を制限したり、中止命令できるものと認められています。

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個人再生は「再生」の為の救済措置ゆえ、強制執行を中止できる

個人再生は、借金5000万円未満の債務者の財産を手放させることなく借金を大幅に減らして、社会に再生させるための目的があります。

再生させることが目的ですので、強制執行で財産や給料が差し押さえられていたら、まともな再生活動も計画案も考えられませんよね。
ですので裁判所の権限で、個人再生申し立てをした人が受けている強制執行は、無条件で中止することを認めているのです。

今回のご相談者さんは給料を差し押さえられてしまったようですが、通常だと手取りの4分の1の額を差し押さえられます。複数の債権者がいれば、4分の1だけでは済みません。

ですが個人再生手続きをして、強制執行中止命令の申し立てをすれば、強制執行は確実に中止されて、給料は満額振り込まれます。
ですが残念ながら、既に差し押さえを受けた月の給料については取り戻すことが出来ません。

個人再生申し立て後に強制執行の中止申し立てをする

強制執行を中止うる具体的な方法は、個人再生を申し立てた後に、”強制執行中止の申し立て”を行います。
こうすることで、裁判所側が「個人再生を進めるうえで給料差し押さえはしない方が良い」と判断すれば、強制執行が中止になります。

強制執行中止になっても給料が全額すぐにもらえるわけではない

強制執行が中止になったとはいえ、差し押さえられている分の給料が全額もらえるようになるわけではありません。

強制執行による給料差し押さえでは手取りの4分の1が差し押さえられ、債権者にわたります。強制執行中止になるとこの4分の1のお金は債権者にいかずに、給料を支払っている会社にいったん留保されます。

留保された4分の1のお金は、再生手続きが全て完了してからになります。つまり、個人再生を申し立ててから約6か月後ほどになります。

すぐに強制執行の給与差押えを解除したい場合

「個人再生手続きが終わる6カ月間も待てない」という場合は、債権者側に”強制執行の取り下げ”を依頼する方法もあります。

債権者が強制執行を取り下げれば強制執行は取り消しになりますから、その翌月から給料は全額貰えるようになります。

個人再生をすればどのみち給料の差し押さえは中止になって、債権者に差押え分は渡らなくなりますので、強制執行をしておくメリットが無くなります。
また、給料が差し押さえられたままだと生活費が足りなくなるわけですから、再生手続きの妨げになることもあります。

ですので、個人再生手続きを依頼した弁護士に事情を説明して、弁護士経由で強制執行取り下げを債権者側に依頼するケースも少なくありません。

雨宮先生雨宮先生

感情的になっている債権者の場合は取り下げを拒否することもあります。

今回のまとめ

個人再生の申し立てをすれば、強制執行中止命令の申し立てをすれば、強制執行を中止することができます。

ですが、給料が満額もらえるようになるのは、個人再生が認可された後になります。(約半年後です)
すぐに差し押さえ解除を目指す場合は、債権者に強制執行申し立ての取り下げを依頼します。

既に差し押さえられた給料は、返還してもらうことはできません。

雨宮先生雨宮先生

個人再生では難しい手続きです。借金問題や債務整理専門の弁護士に依頼する事をお勧めします。最初の相談は無料で実施している事務所もあります。