債務者さんからのご質問

借金の返済ができなくなって、貸金業者に執行認諾文言付きの公正証書を作成させられてしまいました。

返済しなければ給料を差し押さえると言っています。どう対応すればよいでしょうか?

雨宮先生雨宮先生

個人再生の申し立てをすれば、強制執行の給料差し押さえを防いだり中止できます。

公正証書は強制執行をする力があるもの

公正証書債権差押え命令申立書

まず公正証書について簡単に説明します。

公正証書とは、法務大臣が任命する公証人(裁判官、検察官、法務局長、弁護士)が作成する公文書です。

校正証書の役割はは、「こういう事を約束しますよ」という約束事を決めた証明書類のようなもので、今回の場合は債務者と公証人の印鑑やサインが記載されているはずです。公正証書は公証役場に保存されますので、偽造されたり紛失することもありません。

そして今回のご相談は借金問題についてですから、公正証書には「借金を返さなければ給料の差し押さえ、財産の差し押さえを債権者が有する」というような内容が書かれてあると思います。
つまり、自分自身で「借金を返さなければ財産の差し押さえをしても良いですよ」と認めていることになりますので、「そんなのはイヤだ」と反対しても、公正証書と強制執行申し立て、債権差押命令申立書の力で、給料は差し押さえられてしまいます。

【関連リンク】
【書式】公正証書正本
公正証書 | 裁判所HP

個人再生をすれば給料や財産の差し押さえは中止される

公正証書や強制執行での給料・財産差し押さえに対抗する手段には、”個人再生”という債務整理方法があります。

個人再生は民事再生の個人版で、普通の民事再生手続きよりも安価に民事再生をすることができます。例えば500万円ほどの借金であれば5分の1に減額することができるうえに、財産を処分する必要が無くなる点が主なメリットです。

さらに、これから強制執行で財産を差し押さえられたり、これから差し押さえられる場合でも、強制執行を中止させることが出来ます。

雨宮先生雨宮先生

個人再生は強制執行への対抗策になっています。

個人再生について詳しくは個人再生のメリットとデメリットで説明していますので、ご参考ください。

強制執行が中止されたらどうなる?

もし既に給料差し押さえの為の強制執行を貸金業者が行っていれば、債務者が個人再生申し立てをした後に、強制執行中止申し立て手続きをすることで、差し押さえられていた給料は解除されます。

ですが、差し押さえらえていた分はすぐに満額貰えるわけでわなく、個人再生手続きの認可がおりるまでは会社側に留保されます。

差押えの解除方法について詳しくは「個人再生を申し立てようとしたら強制執行で給料の差し押さえを受けました」のページをご参考ください。

もし個人再生手続きをした後に貸金業者側が強制執行申し立てをした場合は、裁判所側から却下になりますので、給料を差し押さえられる心配がありません。
さらに個人再生申し立てをして、弁護士側から債権者に「債務整理の受任をしました」という受任通知が行き渡る事で、貸金業者からの取り立てや利息発生もストップします。

雨宮先生雨宮先生

一度給料を差し押さえられると、差押え中止まで2カ月以上はかかります。もし財産差し押さえの動きがありそうなら、早めに弁護士に相談して債務整理、個人再生手続きを行うべきです。

今回のまとめ

貸金業者に執行認諾文言付きの公正証書を作成させられたら、債務者(あなた)が持っている財産や給料を差し押さえられる可能性が高いです。

対抗策としては、弁護士に個人再生申し立てを依頼することで、財産差し押さえの強制執行を中止することができます。

債権者から差し押さえられる前に、早期行動をすることをお勧めします。

雨宮先生雨宮先生

弁護士へ相談する場合は、借金問題や債務整理専門の弁護士に依頼するようにしてください。最初は無料相談を受け付けている事務所が多くなっています。