債務者さんからのご質問

3社から借り入れをしていますが、毎月金利ばっかり払っているようで、借金が一向に減りません。
それもギリギリの生活を送っています。もし収入が減ったらどうなるのか、不安です。

雨宮先生雨宮先生

債務整理の一つの方法である”任意整理”をすれば、これから発生する利息を全てカットできる可能性があります。

金利しか払えていない場合は破綻の一歩手前

金利しか払えていない状態

最初は気軽に借りたカードローンやキャッシングの数万円が、気が付いたら数百万円になって毎月金利しか払えていない状況になる方は珍しくありません。

ですが、金利だけしか払えていない方は、現実的には破綻の一歩手前にいると言えます。

借り入れの元本が減らないんですから、このままだと一生金利を払い続けることになります。収入が上がれば元本も返済できますが、このご時世では収入が現状維持でやっとの状態の方が多いでしょう。

もし減給やボーナスカットがあったり、予想外の事故や病気があればその時点で生活はボロボロと一気に崩れていく方は珍しくありません。

債務整理方法の一つ”任意整理”をご存じでしょうか?

任意整理で金利をカットする

このように「金利ばっかり払っている感じで・・」と悩まれている方に知って欲しいのが、「債務整理」という借金問題を軽くしたり解決する方法です。今回は比較的簡単にできる方法の一つであるる”任意整理”についてご紹介します。

任意整理とは?

任意整理は、貸金業者と債務者(または債務者の代理人である弁護士)が直接交渉をして、借金や利息を減らす方法です。

他の債務整理方法には、個人再生(民事個人再生)・自己破産・特定調停がありますが、これらは全て裁判所を通す方法で、手続きが複雑で解決までに半年から1年と長期間を必要とします。

それに対して任意整理の場合は、裁判所を通す必要が無いので、手間も少なく解決までの時間が短くて済むメリットがあります。

金利しか払えてない状態は貸金業者にとってもイエローカード

金利しか払えていない状況は、お金を貸している側からすればどう見ているのでしょうか。

じつは貸金業者側からすれば、債務者が「金利しか払えていない」という状態はサッカーで言うイエローカードの状態です。つまり、「いつ飛ばれても(借金を返済できなくなる状態)おかしくない」と判断します。

借金が返済できなくなるまで追い詰められれば、生活が苦しくなって精神や健康が崩れ始めます。無理をしてアルバイトなどをかけもちしてさらに健康を崩せば、働けなくなります。

働けなくなれば収入も途絶えますから、ついには借金をまったく返済できない状況にまで追い込まれて、自己破産をする可能性が高くなります。

自己破産をすれば借金はゼロになるが、貸金業者にとっては大損

自己破産をすれば、債務者はほとんどの財産が没収されるかわりに、借金は免責が認められてゼロになります。

ですが、借金がゼロになれば大損するのは貸金業者です。貸したお金が国の救済制度で強制的に無理矢理ゼロにさせられてしまうのですから、たまったものじゃありません。

金利しか払えていない債務者が自己破産に陥る可能性は高いことは、貸金業者側も分かってはいます。
ですが、金利は貸金業者側の大事な利益です。できるだけ長く金利を払ってもらいたいのですし、自分が貸したお金ですから、自分から「借金を減らしましょうか?」など言ってくるはずもありません。

もし弁護士に依頼して任意整理をお願いしていればどうなる?

もし債務者が弁護士に依頼して、貸金業者にこのように交渉するとどうなるでしょうか?


弁護士:

「この債務者さんは今は金利しか返済できていない状態です。このままでさらに借金が増える可能性が高いですし、そうなると返済できなくなって自己破産をする可能性があります。

そうなる前に、おたくから借り入れしている金利を今後全部カットしませんか?それならおたくも元本も回収できるでしょうから、損にはならないはずです。

そうすれば、債務者さんは返済を今後も続けていけるでしょう」


弁護士から債務者の状況を詳しく聞いた貸金業者は「この債務者さん、そんな危ない状況だったのか。ここらが潮時だろう。金利でそれなりに利益も稼げたし、あとは金利をカットして元本を回収した方が、自己破産をされるよりは良いだろう」と思って、交渉を受け入れてくれるでしょう。

私が貸金業者だとしても、損をしたくないので金利をカットすると思います。これを読んでいる方もお金を貸す側なら、きっと金利をカットする決断をするのではないでしょうか?

このように、任意整理をすることで債務者と貸金業者側の両方にメリットがあれば、交渉がまとまりやすく和解にいたります。

雨宮先生雨宮先生

弁護士は借金問題や債務整理専門の弁護士に依頼します。自分でも直接交渉はできますが、一般の方ですと貸金業者は交渉の相手にしません。
任意整理にかかる弁護士費用は20万円はかかりますが、どの事務所も分割支払いができます。

会社や家族にも知られにくい

また、任意整理は裁判所を通さない債務整理方法ですので、会社や家族にも知られにくいメリットがあります。

弁護士はよく「家族に内緒で」「会社に知られたくない」とご相談を受けますが、任意整理であれば基本的にばれることはありません。

弁護士に債務整理を依頼した時点で、貸金業者からの取り立ては全て止まりますし、関係書類の郵送物も全て代理人の弁護士宛に送られてくるようになるからです。

任意整理にはデメリットもある

任意整理では金利をカットできるかわりに、当然デメリットもあります。それは、個人信用情報機関のブラックリストに載ってしまうことです。

ブラックリストと聞くと、とんでもない事のように思って心配される方もいますが、安心してください。7年~10年間、新たなローンが組めなくなったり、新しいクレジットカードが作れなくなるだけです。

今持っているクレジットカードについては、そのカードの借金について任意整理をせず、滞納分が無ければ使用し続けられます。

【関連記事】任意整理のメリットとデメリットは?

雨宮先生雨宮先生

クレジットカードのキャッシングも任意整理の対象にすることができます。対象にしないこともできます。任意整理では、どの借金を対象にするか自分で選ぶことができます。

金利だけじゃなく借金元本も減らせる可能性がある

任意整理で借金元本の減額

「金利をカットできる」について解説してきましたが、任意整理では借金の元本も減らせる可能性があります。

毎月しっかり返済が続いていれば、貸金業者から「この債務者はまだギリギリ返済能力がある」と思われて元本まで減らしてくれる可能性は少ないでしょう。

ですが、もし返済を滞納していれば、貸金業者が「もうこの債務者は危ないから、元本を少し減らしてでもなるべく多く回収しよう」と考えて、減額してくれる可能性は高くなります。

雨宮先生雨宮先生

任意整理は、「借金問題を双方が円満に解決するための和解交渉」ですので、いろんなケースがあります。家族状況・健康・医療費や収入にもよります。弁護士の交渉力にもかかっています。

今回のまとめ

複数の貸金業者から借り入れをして、金利ばかり支払っているような状態はイエローカードです。

借金問題や債務整理専門の弁護士に”任意整理”ができないか相談してみてください。(借金問題については、相談料は無料の事務所が多くなっています)

任意整理をして貸金業者と和解できれば、今後の金利は全てカットできたり、借り入れの元本も減らせる可能性があります。

雨宮先生雨宮先生

同じ事の繰り返しをしているより、一歩勇気を出して踏み出して専門家にご相談されれば、借金問題解決の方法が見つかると思います。