債務者さんからのご質問

友人の連帯保証人になっていて、突然「連帯保証人につき一括で支払え」と請求が来て困惑しています。
調べたら友人が夜逃げをして行方をくらまして、借金返済から逃げたようです。

連帯保証人になって借金を肩代わりすることになった場合、任意整理をすることはできるのでしょうか?

雨宮先生雨宮先生

任意整理は債権者との直接交渉ですので、連帯保証人でも出来ます。

任意整理には特に利用制限は無い

任意整理は連帯保証人でもできる

任意整理には利用制限はありません。いつ何度でも出来ます。

あくまでも債務者(または代理人の弁護士)と、債権者と話し合って「この借金、今後どうします?払える分だけ払えませんか?こうすれば払えませんか?」という直接交渉と和解を目的にしています。

借金の額にも制限はありません。数万円からでも任意整理をすることはできますが、任意整理をする方の多くはだいたい数百万円の負債を抱えているケースが多い状況です。

裁判所が絡む債務整理(自己破産・個人再生・特定調停)は制限がある

債務整理には他に「自己破産」「個人再生」「特定調停」がありますが、いろいろな制限があります。

例えば自己破産の場合は、1度申し立てをすればその後7年間は自己破産をすることができません。(ですので、7年に1度しか使えない最終手段とも言われています)

さらに、裁判所が絡む債務整理方法では、全ての借金を対象にする必要もあります。例えば「友人からの借金は債務整理の対象にしたくない」ということは認められません。そして、一部の債権者に優先的に返済することも禁止されていたり、いろいろな制限があります。

個人再生のや特定調停は何度でもできますが、申し立ての準備が複雑で審査期間も長く、解決までに半年以上を要することが普通、長いと1年近くかかっています。

ですので、任意整理は他の債務整理方法に比べて簡単で手続きも簡易的、債務者の状況や都合に合わせて借金問題を解決できる手段になっています。

収入が高い場合は任意整理をしても無駄に終ることも

話を戻します。今回のご質問は「連帯保証人の任意整理はできるか?」で、法の制限が無いので何度でもできます。

ですが、連帯保証人の収入が高かったり、それなりの財産がある場合は、任意整理をして貸金業者らと減額交渉をしても、和解できないこともあります。

和解できないのは、個人再生や自己破産させた方が回収額が多いと分かっている場合

和解できないケースをご紹介しましょう。

連帯保証人がそれなりに豪華な住宅を持っていたり、会社の役員や社長であると債権者側に知られている場合です。

お金を貸した側からすれば「お金あるんでしょう?お金を作れるんでしょう?」ということは一目瞭然ですから、この場合は任意整理をしても借金が減る可能性は低くなります。

一般のサラリーマンであれば和解に至りやすい

ですが、一般的なサラリーマンや年金暮らしであれば、任意整理をして和解に至りやすくなります。

貸金業者がお金を貸す限度額は、年収の3分の1が目安です。それを超える借金を背負うと、返済が難しくなってしまうからです。

例えば世帯年収600万円の家庭に、連帯保証人であるがゆえに400万円の借金が降りかかってきたら、「これは任意整理を依頼してきたら、借金を少し減らしたり利息をカットした方が払ってくれるだろう」と思って和解が成立しやすくなります。

貸金業者はあくまで営利の仕事(儲ける為の仕事)ですので、できるだけ損にならない条件で交渉すれば、それを受け入れるケースは多いのです。

雨宮先生雨宮先生

年金暮らしで住宅を持っている方の場合は、個人再生を選ぶ方が多い状況です。

元の債権者を探して任意整理をお願いする

また、元の債権者を探し出して任意整理をお願いする方法もあります。

元の債権者が連帯保証人と連名で任意整理を依頼すれば、連帯保証人が借金を被らずに和解できる可能性は高くなります。

詳しくは「連帯保証人付きの借金を任意整理するとどうなりますか?」で書いていますので、こちらをご参考ください。

2人の連名で任意整理をして、二人で借金を折半する方法を取ることも考えることができます。そうすれば、各々の返済負担額も減らすことができますよね。
これも債権者・貸金業者との交渉次第になります。

雨宮先生雨宮先生

任意整理では、債務者と債権者にとって一番良い具合に妥協できるポイントを探って和解を求めていきます。

今回のまとめ

連帯保証人で借金を被った場合でも、任意整理をすることはできます。

一部の借金、または全ての借金を整理対象にできます。交渉の範囲は自由に決められます。

雨宮先生雨宮先生

任意整理では交渉力が大事です。お互い、自分に都合の良い条件を押し通そうとしますから、弁護士の交渉力にもかかっています。借金問題・債務整理専門の弁護士に依頼されることをお勧めします。