債務者さんからのご質問

借金を免除する方法があると聞いたのですが本当ですか?

雨宮先生雨宮先生

完全に免除するには自己破産、一部の借金や利息を免除するには、任意整理・個人再生・特定調停という債務整理を行います。

借金を免除する方法

借金免除の方法

数社の消費者金融から借り入れをしている、返済が苦しい借金、既に返済が滞ってしまっている借金を抱えている場合は、借金の全額または一部を免除する方法があります。

借金の全額を免除する方法 ”自己破産”

自己破産”という言葉をご存じでしょうか?テレビや本で目にしたことがある方も多いと思います。

これは、自分の財産のほとんどを処分するかわりに、借金を全て免除(ゼロに)してしまう国が認めた救済制度です。

自己破産はそれほど怖いものじゃない

「自己破産」と聞くと、全てを失って人生が終わってしまうんじゃないか?とイメージを抱く人もいますが、実際はそんなことはなく、怖いものではありません。

残して良い財産と資格

まず残して良い財産は、一品が20万円をこえない価値の物と99万円以下の現金です。生活に必要な物は取り上げられません。
選挙権・年金受給資格・健康保険などの資格はそのままです。過去に取得した資格なども剥奪(はくだつ)されることはありません。

ですが、自己破産手続き中は一部の職業資格が制限されてその仕事をすることができません。詳しくは自己破産手続き中に制限を受ける職業資格は何がありますか?のページも確認してください。

処分される財産

処分される主な財産は、20万円を超える物品・貴金属・持家や土地などの不動産・株証券・99万円をこえた部分の現金です。

自己破産は申したてをした本人だけの財産が処分されますので、一緒に暮らしている家族の財産や貯金が没収されることはありません。

住んでいる家や賃貸は?

持家の場合は競売にかけらますが、売れるまでは1年から1年半はかかりますので、その間は住んでいて大丈夫です。ですが、いずれは引っ越しが必要になります。

もし住宅ローン支払い中のマイホームを持っている場合は、住宅を残したいでしょう。そういう方の為に”個人再生”という方法がありますので、後でご説明します。

賃貸暮らしの場合は、家賃さえ支払っていれば追い出されることはありません。

個人情報が官報に掲載される

自己破産をした事実は国が毎日発行している”官報”に個人情報が掲載されますが、普通の人は読むことはありませんから、近所・友人・会社に知られてしまうことはほとんどありません。

仕事はクビにならない

「自己破産をしたら会社をクビになるんじゃ?」と思われている人もいますが、そんなことにはなりません。法律上では自己破産を理由にクビにすることは禁止されています。

また、自己破産は個人的な事情ですので、わざわざ会社に言う必要もありません。

滞納している税金は免除されない

注意点としては、自己破産をしても税金は免除されないことです。

税金を滞納すると延滞税が14%以上かかりますので、優先的に支払っていく必要があります。

雨宮先生雨宮先生

自己破産をするとどうなるかは、自己破産後の生活はどうなりますか?の記事でも説明していますので参考にしてください。

借金の一部を免除する方法

雨宮先生雨宮先生

それでは次に、借金の一部や利息を免除する方法を説明します。これには任意整理個人再生特定調停の3つがあります。

任意整理

任意整理は、弁護士が借金をした人(債務者)の代理人になって、消費者金融や貸金業者と、「借金の一部免除・これから発生する利息の免除・遅延損害金の免除」を交渉する方法です。

例えば借金が500万円に膨らんでいた場合は、利息の支払いだけで毎月50,000円ほどになります。
仮にこの人が親の介護をするために転職して収入が月に15万円ほどに減ったら、利息・元本返済・家賃・介護費用の支払いで生活はかなり苦しくなるでしょう。

この状態で病気をして休職にでもなったら、貯金が無くなればあっという間に生活はパンクしてしまいます。

「もう返済生活が限界」「利息しか支払っていない」、こんな状態になって、仮に自己破産をしたら、消費者金融や貸金業者側は大損になります。

「自己破産をされるよりなら、借金を少し免除したり、利息を免除した方が損をしない」・・消費者金融や貸金業者はこのように判断をするので、任意整理の交渉に応じます。

裁判所を通さずに借金免除の交渉ができる

任意整理のメリットは、裁判所を通さないので簡単な手続きと短期間で借金免除の交渉ができることです。

他の借金免除の方法(債務整理方法)だと、半年から1年もの期間がかかることが普通です。任意整理の場合は平均して2~3カ月で和解契約にいたります。

弁護士が代理人になって消費者金融・貸金業者との間で話し合いますので、家族や会社に知られる可能性が一番低い方法です。

【関連ページ】任意整理のメリットとデメリットは?

雨宮先生雨宮先生

任意整理でどんな結果になるかは、お金を借りた人の借金額や収入と生活状況、消費者金融・貸金業者側の考えと、弁護士の交渉力次第です。

任意整理をする場合は、借金問題・債務整理専門の弁護士に相談・依頼します。

個人再生

個人再生は、「借金は免除したいけど、住宅ローンが残っているし家を手放したくないから自己破産はしたくない」という人向けの借金免除の方法です。

具体的には、財産はまったく手放すことなく、借金を5分の1~10分の1まで免除できます。残った借金は3年をかけて分割で返済していきます。住宅ローンと滞納している税金は免除されません。

例えば500万円の借金があったら、個人再生をすると100万円に減って、これを3年かけて返済していきます。住宅ローンは個人再生をする前のまま返済を続けます。

免除される額はもっている財産によって変わる

ここでは免除される借金額を分かりやすく「5分の1~10分の1」と説明していますが、持っている財産が多い場合は、免除される額は少なくなります。

例えば500万円の借金を抱えていて、売値評価額100万円の車を持っていて個人再生をしたとします。この場合は、100万円ではなく200万円ほどにしか借金は免除されません。

財産は手放す必要が無いとはいえ、売値100万円もする車を持っていて借金を100万円まで免除してしまったら、お金を貸した側にとっては不公平過ぎますよね。

ですので、評価額が高い財産を持っている場合は、その分だけ免除される借金は少なくなるのです。

【関連ページ】個人再生のメリットとデメリット

雨宮先生雨宮先生

個人再生は裁判所を通す必要があります。手続きがとても難しいので、債務整理専門の弁護士に依頼する必要があります。

特定調停

特定調停は、借金免除申し立てをする本人が、消費者金融・貸金業者と直接交渉をします。
簡単に言えば「裁判官に間に入ってもらう任意整理」のようなものです。

全て自分が行う必要がある

本人が手続きから交渉まで全て自分で行う必要がありますので、弁護士は依頼を受けていない事務所がほとんどです。

借金の一部を免除するように自分で交渉をする必要があるのですが、ここで出た調停結果が不満なものになったとしても、裁判所の判決と同じ効力を持つのでそれに従う必要があります。

そしてあくまで調停ですので、消費者金融・貸金業者側が納得せず拒否をすれば手続き自体が無効になってしまうこともあります。その場合は別の債務整理方法をすることになります。

時間と法律知識が必要

特定調停は解決までに時間がかかり(半年ほど)、ある程度の法律知識が必要になること、自分で何回も裁判所に行く必要があること、免除交渉をうまく和解できる保証はありません。

ですので法律知識が無い人はまず弁護士と相談して、まず任意整理や個人再生から検討して、これがどうしても無理そうであれば最終手段として自己破産を選ぶ流れが一般的になっています。

借金免除の方法についての相談先は専門家へ

借金免除方法の専門弁護士

4つの借金免除の方法をご紹介してきましたが、これらを行うには借金問題・債務整理を専門に扱っている弁護士に相談・依頼する必要があります。
この専門の弁護士事務所は、最初の相談料が無料になっていることも多くなっています。

借金返済が苦しく、生活が破たんしてしまいそうで悩んでいるのであれば、これ以上借金が膨らんでしまう前にご相談されることをお勧めします。

借金は全額しっかりと返すべきなのか?

日本人は勤勉で真面目な人が多いので、「借りたお金はしっかり返す」「約束はしっかり守る」という考えが強いようです。

普通は借りたお金は全額しっかり返すことは当たり前だと思いますが、借金の元本が減らずに利息だけを延々と払い続けているような状況が続くことは疑問です。

生活が破たん寸前まで借金が膨らんで自己破産をすると、お金を貸した側に大きな迷惑がかかります。そうなる前に任意整理をして利息をカットしてもらえれば、迷惑は最小限で済みますし、元本は着実に減っていきますから希望が持てます。

ですので、なるべく早い段階で専門家に相談して、借金を完済するための行動に出ることが、お金を借りた側・貸した側両方にとって良いのではないでしょうか。

雨宮先生雨宮先生

このように、借金を免除する方法はあるのです。知らない人は、膨らんだ借金の利息を延々と払い続けて、苦しい思いをしながら生活を続けています。