債務者さんからのご質問

個人間でのお金の貸し借りに利子はどれくらいまで付けられますか?

友人に合計300万円貸していて、少額訴訟を起こそうと思っていますが、利子が付けられると知りました。

雨宮先生雨宮先生

個人間では出資法が適用できますので年109.5%までの利息を付けられますが、場合によっては年15%になるかもしれません。

純粋な個人間のお金の貸し借りの利息上限は月約9%

個人間のお金の貸し借りの利子はいくらまで?

日本にはお金の貸し借りの利息に関する事が、”出資法”と”利息制限法”で決められています。

純粋な個人間の借金では、出資法が適用されて年109.5%(1カ月9%、1日0.3%)が上限です。

以下、出資法のサイトの条文を引用しておきます。

(高金利の処罰)
第五条  金銭の貸付けを行う者が、年百九・五パーセント(二月二十九日を含む一年については年百九・八パーセントとし、一日当たりについては〇・三パーセントとする。)を超える割合による利息(債務の不履行について予定される賠償額を含む。以下同じ。)の契約をしたときは、五年以下の懲役若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。当該割合を超える割合による利息を受領し、又はその支払を要求した者も、同様とする。

【引用】 出資法

雨宮先生雨宮先生

年109.5%を超える金利を取っていれば、過払い金として相手に戻す必要がありますし、さらに5年以下の懲役と1千万円の罰金が科せられます。

個人でも貸金業としてお金を貸している場合の利子

個人であっても貸金業として貸し付けている場合は利息制限法が適用されて、10万円未満は年20%、10万円~100万円未満は年18%、100万円以上は年15%上限とされています。

ちなみに”個人でも貸金業”というのは、貸金業を営む許可を取得している場合ですが、許可を得ていなくても業態が貸金業であれば利息制限法が適用されます。

個人間のお金の貸し借りで相手が利息制限法を主張してきた場合は・・

ですが注意しなければならないのは、個人間のお金の貸し借りであっても、お金を借りた相手が利息制限法を主張してきた場合は、出資法の利子は無効になる可能性が高くなることです。

出資法の年109.5%利子が適用されるのは、あくまで個人間だけでの純粋なお金の貸し借りで終わった場合です。

もし相手がお金を返してくれなくて、弁護士が間にはいってきたり少額訴訟を起こすと、利息制限法が適用されてしまいます。
また、後になってからお金を借りた相手が利息制限法を主張してきた場合も同様です。

年109.5%以内の利子を付けた借用書も無効

お金を貸した側は「これは純粋な個人間のお金の貸し借りで、ちゃんと借用書に印鑑とサインもしている」という主張をすることもありますが、それでも年109.5%という利子は無効になります。

300万円の借金であれば、年15%(月1.25%。1日0.041%)の利子が上限になります。

雨宮先生雨宮先生

300万円貸したら、年109.5%が適用されれば1年後には628万5千円にして返さなければいけません。
普通に考えれば無茶苦茶ですよね。

利息制限法を守っていれば問題は無い

このように、個人間の借金では出資法と利息制限法の適用範囲があいまいな部分があります。

「10万円貸した。1か月後には10万9千円にして返してね」と、個人間のやりとりだけで済むのであれば、これは違法にはなりません。

しかし、相手がお金を返してくれず揉め事になって弁護士に相談したり訴訟を起こす場合は、利息制限法が適用されます。

借金の金額が大きいほど利子も大きくなってしまって、返済請求の時に揉め事に発展しやすいですから、少額訴訟を起こすにしても年15%以内の利子にしている分には何も問題は起こりません。

雨宮先生雨宮先生

出資法で年109.5%まで利子を取っては良いとはいえ、無茶な利子の請求は揉め事を起こす原因になります。