債務者さんからのご質問

自己破産か個人再生、どちらで手続きを進めるべきか迷っています。
FX・パチンコ・スロット・スロットで600万円の借金を作ってしまいました。

破産すれば借金はゼロになって楽だとは思うのですが、免責不可にならないか不安です。
官公庁勤務で年収は手取りで310万円です。

雨宮先生雨宮先生

ギャンブルが理由だと確かに免責不許可事由にあたりますが、裁量免責の許可が得られる可能性はあると思います。

どうしても不安であれば、個人再生をお勧めします。

ギャンブルが原因の借金は自己破産で免責が認められるのか?

自己破産と個人再生どっちが良いか
借金が返済できなくなった大半の原因がギャンブルの場合は、自己破産では「その理由では免責は与えられません」という”免責不許可事由”に該当しますので、免責は認められません。

免責不許可事由の例

  • 故意に資産を隠したとき
  • ギャンブル・投機行為・高額な飲食・遊興(ホスト・キャバクラ)などに使用するために借金をしていたとき
  • ローンを完済前の物を不当な安価で売却したとき
  • 故意に債権者を隠していたとき(特定の人にだけ、返済をしている疑いがあるため)
  • 返済できない状態を隠して借金をしたとき(詐欺行為)
  • 自己破産免責を受けて7年以内のとき
  • 破産管財人に非協力的なとき
雨宮先生雨宮先生

ですが、”裁量免責”というものがあって、免責不許可事由に該当していても免責が認められる可能性があります。

裁量免責とは

借金を作って返済できなくなった理由が免責不許可事由に当たる場合、裁判官の裁量で(その人の考えで判断して処置すること)、免責が与えられることがあります。

裁量免責を与えられた人の中には、借金の理由がギャンブルであった方もいます。結果としては、自己破産の申し立てをした9割の人は免責が与えられているのが現状です。

とはいえ、全ての人が裁量免責を与えられるとは限りません。あくまで可能性のお話しです。

もし自己破産が認められなかったら?

もし自己破産が認められなかった場合は、費用だけはかかりますが今までの手続きは全てなかったことになります。

期間としては3カ月~半年ほどかかって、債務整理がほとんど進まない状況になります。弁護士に破産を依頼していれば、利息や遅延損害金の請求はストップされていますが、もし弁護士に依頼していない場合は、破産手続き終了と同時に利息と遅延損害金が加算されていきます。

そして借金を整理したい場合は、他の債務整理方法を新たに行うことになります。

雨宮先生雨宮先生

ですので、自己破産と個人再生で迷った場合は、安全策ということであれば個人再生をした方が債務整理としては確実です。

個人再生であれば借金の理由が問われない

個人再生の大きなメリットは、”借金の理由が問われないこと”です。

ですが、小規模個人再生の場合は債権者の決議が必要になって、半数が反対すれば個人再生手続きが途中で終了してしまいます。

その場合は給与所得者再生に変更して手続きをし直すことで、決議不要の借金整理を進められます。そのかわり、小規模個人再生より減額幅が小さくなることもあります。

個人再生の8割以上が小規模個人再生で処理されている現状から考えると、債権者の決議で反対されることが少ないことが分かります。

自己破産が認められるかは可能性の問題

自己破産が認めらる可能性を考える

免責不許可事由に該当している場合の自己破産で免責が認められるかは、可能性の問題になります。

「なんとか自己破産できませんか?」と相談してくる債務者さんは沢山いますが、一人一人少しずつ借金をしている状況や理由が違いますし、裁判官の考え方も違いますから、「100%自己破産で免責が認められる」とは言えません。

相談した弁護士によっては「自己破産でいきましょう」と言うこともあれば、「もしかしたら自己破産が認められないかもしれませんので、個人再生をお勧めします」と言うこともあります。

自己破産が失敗したら個人再生することはできますが、そのぶん弁護士費用がかさむことも考えて、アドバイスを貰いつつどっちで手続きを進めるか決められれば良いと思います。(自己破産で20万~30万、個人再生で30万前後)

雨宮先生雨宮先生

可能性の問題になる場合は、できるだけ債務整理(自己破産や個人再生)の経験豊富な弁護士に相談されることをお勧めします。