債務者さんからのご質問

カードショッピング枠の現金化をした場合自己破産は認められますか?

雨宮先生雨宮先生

カードショッピング枠の現金化は免責不許可事由に該当しますので、自己破産が認められない可能性もあります。

カードショッピング枠の現金化は違法な行為か?

カードショッピング枠の現金化をして自己破産できるか

カードショッピング枠の買い物を転売した場合

カードショッピング枠で買い物をして、すぐに商品を転売することは違法行為であると定義されてはいませんが、”横領罪”に問われる可能性があります。

なぜなら、クレジットカードで買い物をした商品の所有権は、代金がクレジットカードの利用者から支払われるまではカード会社が有しているからです。

業者によるキャッシュバックなどの現金化

クレジットカードショッピング枠の現金化図

また、インターネットでは「キャッシング枠を買い取ります」という業者を見かけることがあります。

例えばカードのショッピング枠50万円が残ってたら、ほとんど価値の無いものを業者から50万円で買って、業者からは40万円ほどキャッシュバックされるというものです。

この場合は、消費者がクレジットカード会社からお金を搾取すると見なされて”詐欺罪”に問われる可能性が有ります。

多くの人がスマートフォンを持ってネットに触れる機会が多くなったことで、ショッピング枠の買取問題が年々増加している傾向です。

それに伴って、ショッピング枠の買い取り業者・現金化業者の摘発件数も増加しています。関与した消費者も罪に問われることもあります。

自己破産の免責不許可事由にあたる

また、カード会社に完済していないものを売却する行為は、自己破産の免責不許可事由に該当する可能性があります。

免責不許可事由の例

  • 故意に資産を隠したとき
  • ギャンブル・投機行為・高額な飲食・遊興(ホスト・キャバクラ)などに使用するために借金をしていたとき
  • ローン完済前の物を不当な安価で売却したとき
  • 故意に債権者を隠していたとき(特定の人にだけ、返済をしている疑いがあるため)
  • 返済できない状態を隠して借金をしたとき(詐欺行為)
  • 自己破産免責を受けて7年以内のとき
  • 破産管財人に非協力的なとき
雨宮先生雨宮先生

「ローン完済前のものを不当な安価で売却したとき」が、ショッピング枠を使っての転売行為に該当するおそれがあります。
どう判断されるかは裁判官によって変わることがあります。

免責不許可事由に該当していても裁量免責が与えられる可能性もある

カードショッピング枠の現金化で裁量免責が認められるか

自己破産では免責不許可事由に該当していても、裁判官の判断で”裁量免責”が与えられるケースもあります。

ですが、裁量免責が与えられるかは、別記事「自己破産か個人再生どちらを選べば良いでしょうか?」でも書いていますが、あくまで可能性の問題です。

現状としては自己破産を申し立てた人の9割は免責が認められていますが、1割は様々な理由でがあって認められていません。
その理由の多くが、本人も知らずに詐欺罪や横領罪に犯罪行為をしていた場合です。

借金の返済に困って追いつめられた債務者さんがショッピング枠の現金化に走ることがありますが、行く末は自己破産という最後の手段を使えなくしてしまう可能性があることを知っておいてください。

もし自己破産が認められない場合は個人再生を

「自己破産が認められない可能性がある」と判断した場合は、安全策で個人再生を選ぶ方もいます。
個人再生であれば、借金の理由は問われずに借金整理をすることができるからです。

自己破産のように借金はゼロにはなりませんが、5分の1~10分の1に減らすことができます。

ご自身の借金の理由の詳細によって、自己破産が向いているのか、個人再生が向いているのか、もしくは任意整理で和解できるのかが変わります。

債務整理の経験が豊富な弁護士にご相談頂くことをお勧めします。

雨宮先生雨宮先生

解決に向けて踏み出すことが怖いかもしれませんが、返済できな借金は放置するほど問題は大きくなっていきます。
問題にはしっかり向きあうようにされることをお勧めします。